Ricochet

音楽ものレビュー、雑談用のブログです。2019/2/24開始。

ヘルベルト・ブロムシュテット ベートーヴェン・チクルス完結の交響曲7、8番

オーチャード定期・ベートーヴェン8番&7番、行ってきました。数日前のサントリーホール公演での口コミは事前に見ないように注意して、と(笑)。コンマスは篠崎マロさん。 まずは8番、個人的にも大好きな曲。そして、この作品が7番と9番にはさまれた、…

ヘルベルト・ブロムシュテット ベートーヴェンN響 Cプログラム

昨日のCプロ行ってきました。 前半のピアノ協奏曲4番、これで聴きおさめとなるピリス(ピリシュ)。イントロのピアノのタッチだけで、先週の大阪でのリサイタルの感銘が戻ってきました。劇的なアタックも派手なテクニックもなしで、これだけ心に染み入る演…

マリア・ジョアン・ピリス最後の来日コンサート 大阪シンフォニーホール

これが最後の来日となるピリスですが、僕は14日大阪シンフォニーホールのリサイタルに遠征してきました。12日のサントリーホールでのベートーヴェン・プログラムの評判がかなり良かったみたいで、これで最後だし、ベートーヴェンのピアノソナタはあと大…

井上道義・大阪フィルのショスタコーヴィッチ2、3番

大阪フェティバルホール・実演機会は日本全国でも10年に1回レベルの激レアなショスタコーヴィチ交響曲2番3番を、ついに実演体験!井上ミッキー先生もノリノリで良かった。ショスタコ愛が充分に感じられた。両曲ともステージ上方に歌詞訳字幕表示。改めて…

ヘルベルト・ブロムシュテットとゲヴァントハウス管のブルックナー7番

今日の公演、個人的に多忙で行けるかビミョーでしたが、なんとか入場できました。 ブルックナー7番はブロムシュテット巨匠の十八番ですから、いい演奏になるとは思ってはいましたが、予想以上でした。2011年N響、2016年バンベルクとの同曲ももちろん素晴ら…

デヴィッド・ボウイのボックスセット A New Career in a New Town

まずは、トニー・ヴィスコンティによる「ロジャー」2017 NEW MIXから。 事前にライコ盤を久々に何度か復習して備えたが、そんな必要はなかった。一聴した時のインパクトが別物。これまでは、ロウやヒーローズと比べて、どこか脱力した印象があったが、このMi…

マリア・シュナイダー来日公演@ブルーノート東京

7日、8日と、マリア・シュナイダーの来日公演に行ってまいりました。 僕は、近年のジャズ方面はあまり得意でなく、あのデヴィッド・ボウイ晩年の"Sue"への参加ではじめて彼女を知り、遅まきながら最新作 "The Thompson Fields"を聴きました。クラシックの…

ダニー・マッキャサリンの”Beyond Now”とブルーノート来日公演

「最先端のテクニックとブラックスターのスピリットをあわせ持った、恐るべき一枚。」 ボウイの遺作、★をきっかけにして本作に興味を持った人は多いだろう。かくいう自分自身もそのクチだ。 近年のジャズは全く不勉強で、内容は全く予想がつかなかったが、本作…

ボウイのベスト盤「レガシー」について

ボウイのベストについては、今までも様々な盤がリリースされてきたが、彼の他界後としては、この「レガシー」がはじめてのリリースとなる。というより、これをもって最終的な決定盤ベストとなるのだろうか。内容的には、ボウイファンであればどれもおなじみの…

ニューオーダー”Music Complete”と2016来日公演

新生ニューオーダー最初の新作アルバム「ミュージック・コンプリート」。フッキーが抜けて、ジリアンが戻ってきて5人の構成でまずツアーが行われたが、新曲の御披露目は今作がはじめてということになる。 言うまでもないことだが、フッキーのベースの持つ独…

キャメル2016来日 六本木EX

六本木EXの初日に行ってきました。 演奏は素晴らしかったです。アンディのコンディションが良かったのは何より。彼のハートウオームで、かつ確かな力に満ちたプレイを目の当たりにしたら、同じこの方が難病で大変な思いをしていたとは信じがたいです。 ここ…

クリムゾン2015来日

今回は、僕は東京の2日目に行ってきました。http://www.setlist.fm/setlist/king-crimson/2015/bunkamura-orchard-hall-tokyo-japan-53f2ef89.html この日のセトリ特典は、セイラーズ・テイルとワンモアレッドということになるのかな。まあ他の日に演ってる…

ストラングラーズ “Feel It Live”

2012年初頭の『Giants』リリースに伴うツアーから収録されたストラングラーズのライヴアルバム。 ストラングラーズのライヴ盤には共通して大きな特徴があって、過去のおなじみの曲が、根本的なスピリットはそのままに、ライヴ収録時のその時々の方法論に合わ…

エドガー・フローゼ崩御

正直ショックでした。 タンジェリン・ドリームの近年のライヴアルバムはかなり良い内容のものでしたし、なんとか今一度、来日公演を見られないかなあと思っていました。2009年の伊豆は行けませんでしたし。見果てぬ夢となってしまいました。 10代の頃…

エリアフ・インバル&都響のブルックナー交響曲2番

ブルックナーの交響曲の中でも、2番というのばビミョーな位置づけでしょう。3番以降の圧倒的な完成度・威容にはまだ足りない部分があるし、1番のような荒削りながら野性的な魅力にもやや欠ける面がある。そもそもブルックナー指揮者と言われる巨匠達でも…

カーヴド・エアの “North Star“

ソーニャ・クリスティーナの、エディ・ジョブソン来日公演での健在ぶりが記憶に新しいところに、カーヴド・エアの新作(内新曲7つ)がリリースされた。 このアルバムには、やはりダリル・ウエイもフランシス・モンクマンも、エディも参加していない。だが骨…

2014年イエス「危機」「こわれもの」完全再現ライブ感想

11月25日 東京ドームシティホール。 イエスが、あの「こわれもの」と「危機」の2大傑作の完全再現ライヴを行うというので、ネットの情報を完全に遮断して、今回の公演に臨むことにしました。 メンバーが登場してきこえてくるのは、大自然の鳴動を思わせ…

ピーター・ハミル ソロ来日公演 青山エレクトリック・ショウ

かなり毎年のように来日されているピーター・ハミル先生ですが、今年は、4日ある公演初日の青山に行ってきました。 エレクトリック・ショウと銘打つからには、Ship of fools、Sitting Targets、Patience、Last Frameなどのエレキギターのアタックがインテン…

エリアフ・インバル&都響のショスタコーヴィッチ4番CDと実演

音楽之友社による、2012年度 第50回「レコード・アカデミー賞」の「交響曲部門」賞を受賞した話題盤。 このインバル&都響によるショスタコーヴィチ交響曲4番ライヴ盤は、収録のあった東京文化会館の実演にも行きました。なんと、前売チケット完売ですよ!…

ブロムシュテット ・N響のチャイコフスキー

まずは、9月20日NHKホール、ブロムシュテット巨匠&NHK交響楽団による、モーツァルト交響曲40番&チャイコフスキー交響曲5番に行ってきました。 3年前にもチャイ5番は同じN響とのコンビで取り上げられていますが、残念ながら聴き逃してしまっ…

4月7日、東京・春・音楽祭 東京文化会館、ワーグナーシリーズ「ラインの黄金」マレク・ヤノフスキ指揮NHK交響楽団

4月7日、東京・春・音楽祭 東京文化会館、ワーグナーシリーズ「ラインの黄金」に行ってまいりました。すでに色々なブログに感想がアップされているようですが、まことに起伏と盛り上がりに満ちた名演となりました。 マエストロ・ヤノフスキは2年以上前、…

PFMの二枚組新作「イン・クラシック」

PFMとオーケストラの共演による2枚組の大作。 1枚目は、クラシックの名曲が取り上げられており、モーツアルトの「魔笛」序曲や、マーラーのアダージェット、イタリアのオペラ大家ヴェルディの「ナブッコ」序曲など7曲。2枚目は、「新月~」「九月の情…

Japanese Pogressive Rock Fes 2014 29th, March 2014, Club Citta'

2010年代に入り、プログレの本格復活が世界的な潮流となりつつある現在、ついにこの日本においても、クラブチッタ川崎にて未曾有の企画が実現された。 なんとジャパニーズプログレ6バンドによる6時間予定のプログラムが組まれ(しかも実際には約40分…

リッカルド・シャイー指揮 ライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 マーラー 交響曲第7番「夜の歌」

2014年3月21日 於サントリーホール 前々から生で見たいと思っていたシャイーのタクトをやっと初体験。 シャイーの生演奏は、CDからイメージするよりも、ずっと感情が表に出ていて、 顔の表情から(失礼!)もう少し怖そうなイメージがあったのだが、…

ローリング・ストーンズ LIVE REPORT 26th February , 4th and 6th March, TOKYO DOME

昨年の久方ぶりハイドパーク公演でますます勢いに乗るストーンズが、いいタイミングで東京ドーム3公演が決まった。 もはや年齢を超越した「超人」とでも言うべきミック・ジャガーのオーラは圧倒的だ。キースは初日にはやや覇気がなかったようだが、どうやら…

マイク・オールドフィールドの“Man on the Rocks”

久々に全面ヴォーカルをフューチャーしたマイクの新作は、近年のアルバムでは最も意欲的なものとなった。 どうも長い間、この人は、あの「チューブラー・ベルズ」の巨大影響下に過度にハマり過ぎていた印象があったが、今回は違う。パワフルな質感としては、…

モルゴーア・クァルテット LIVE REPORT 10th, February , Tokyo Metropolitan Theatre Playhouse

プログレの名曲を弦楽四重奏で見事に表現し話題を呼ぶモルゴーアの公演。 今回はピンク・フロイドの太陽讃歌~今回初演となる原始心母でスタート。原始心母は全曲ではなくコンパクトに再構成されたものだが、荒井英治さんの第一バイオリンが、デイヴ・ギルモ…

ショスタコーヴィッチ弦楽四重奏曲 一日全15曲演奏会

アトリウム四重奏団の武蔵野文化会館 ショスタコーヴィッチ 1Dayチクルス、行ってきました。会場は、実にほとんど満員の盛況。 今回、このカルテットの既存録音や、手持ちの全集などを予習復習する時間は取れず、未知数の演奏会となりました。が、冒頭の展…

U.K./エディ・ジョブソン LIVE REPORT 8th and 10th, November 2013, Club Citta'

エディ・ジョブソンのデビュー40周年特別企画スペシャル・ライブ。 彼の輝かしい経歴からの総決算的な選曲、カーヴド・エア、ロキシー・ミュージック、フランク・ザッパ、UK、UKZなどの代表曲を演奏、そしてジョン・ウエットンやソーニャ・クリスティ…

ゴング来日公演@原宿アストロホール

デヴィッド・アレン翁健在でしたよ!あれで70代とは思えない若さ。ジリ・スマイスはほとんど魔女みたい。二人の息子のオーランド君も頑張ってました。 正直最近の曲はよく知らないのですが、ラジオノームやウイッチズソング、オイリーウエイやマスタービル…