Ricochet

音楽ものレビュー、雑談用のブログです。2019/2/24開始。

ヘルベルト・ブロムシュテットとゲヴァントハウス管のブルックナー7番

今日の公演、個人的に多忙で行けるかビミョーでしたが、なんとか入場できました。

ブルックナー7番はブロムシュテット巨匠の十八番ですから、いい演奏になるとは思ってはいましたが、予想以上でした。2011年N響、2016年バンベルクとの同曲ももちろん素晴らしかったですが、今回の7番は、より奥行きがあり厳粛さが感じられます。インタビューで巨匠は、特にゲヴァントハウス管の低音域を賞賛していましたが、本当に今日はオケの特質が充分に生かされていたと思います。第一楽章コーダ前の静寂、第二楽章後半のコラール、フィナーレでのクライマックスと終了後の余韻など、感動的な瞬間がいくつもありました。

昨年と今年と、同じ7番をプログラムに持ってきたことに、少々愚痴も言っていたのですが、この神々しい演奏の前には、そんな瑣末なことなど吹き飛んでしまいますね(今回はゲヴァントハウス管の初演作品を並べるというテーマがありますし)。御年90歳を超え、さすがに歩き方がたどたどしくなってきた感はありますが、音楽的にはますます深みを増していることに驚嘆です。

もろもろ個人的な仕事のしがらみを強引にぶった切って、また当日券に大枚3万2千円も払って行っただけの甲斐はあったというものです。

 

f:id:ricozeit:20190502082944j:image