Ricochet

音楽ものレビュー、雑談用のブログです。2019/2/24開始。

キャメル2016来日 六本木EX

六本木EXの初日に行ってきました。

演奏は素晴らしかったです。アンディのコンディションが良かったのは何より。彼のハートウオームで、かつ確かな力に満ちたプレイを目の当たりにしたら、同じこの方が難病で大変な思いをしていたとは信じがたいです。

ここ数年、いわゆるプログレ関連の来日ライブでも、ミュージシャンの体調不良によるメンバー変更や来日そのものの中止がいくつかあり、たいへん残念な思いをしました。しかし今回のキャメルには、本当に胸のすく思いでした。これからの活躍も楽しみにしています。

 

今回のメンバーでは、長年アンディを支えてきたコリン・バースとデニス・クレメントの頼もしさはもちろんですが、注目は新キーボード奏者のピーター・ジョーンズでしょう。

僕も個人的にキーボードを弾きますし、彼のプレイをかなり注視していました。で、さりげなくうまいなあ、いや、驚くほどうまい!と思いながら聴いてました。かつての録音と比べても全く違和感ないですし、早くも今のバンド、メンバーに溶け込んでいる感じでした。それも鍵盤2台のみのシンプルなセットで、です。今は往年の名器の音色がソフトで持ち運びできる便利な時代とはいえ、実にスムースな使いこなしでしたね。しかも見る限り、下段の鍵盤1台だけで大部分の音を奏でていたようです。後でこの方が盲目と知って、またびっくりしましたが。

この日は、スノーグースのアルバムからは、いきなり画家ラヤダーのテーマの全体合奏の所から入り、ラヤダー街へ行く、そこから後半のプリパレーションの暗転箇所につなげ、ダンケルクまでの、ダイジェスト版のようなセット。これはこれで良かったと思います。

ムーンマッドネスからは、"Song within a song"、"Spirit of the water"、"Air born"、"Lunar Sea"とやり、今回もっとも採用率の高いアルバムだった、と。いまちょうど満月の時期ですから、タイミング的にもちょうどバッチリだなあと思いました。

 

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