Ricochet

音楽ものレビュー、雑談用のブログです。2019/2/24開始。

4月7日、東京・春・音楽祭 東京文化会館、ワーグナーシリーズ「ラインの黄金」マレク・ヤノフスキ指揮NHK交響楽団

4月7日、東京・春・音楽祭 東京文化会館ワーグナーシリーズ「ラインの黄金」に行ってまいりました。
すでに色々なブログに感想がアップされているようですが、まことに起伏と盛り上がりに満ちた名演となりました。

エストロ・ヤノフスキは2年以上前、ベルリン放送響とのブラームス3番・4番での重厚な演奏が良かったと個人的に記憶しています。なので今回も期待していましたが、なんとコンマスがあのウイーンフィル、ライナー・キュッヘル先生!さすがにこの影響は多大で、ドイツのオケを聴いているような、日本人離れした音となり、特に第3幕、がっちりとした低音部に支えられて豪快に盛り上がり、かなり高揚感あったです。

演奏会形式なので、凝った演出はありませんでしたが、背景にCGが使われ、背景が拡大、縮小されたりして地味ですが動きがありました。くどすぎず、バランスは良かったと思います。

終盤、エルダ(エリザベート・クールマン)での2階R席に登場したシーンが素晴らしく、白眉ともいえる歌唱でした。ただし、僕が座っていた3階L側からはエルダがよく見えましたが、R側の3階以上の方々は、このシーンは視覚的に見えなかったと思います。逆に、冒頭の、ラインの乙女たちは左側に寄っており、自分の位置からは、小川里美さんらキレイどころは視界に入りませんでした。

アルベリヒ役のトマス・コンエチュニーという方は本場での経験も豊富で、また俳優の経験もあるらしく、かなり喝采をあびていました。ヴォータン(エルギス・シリンス)は役にしては紳士的な印象がありましたが、悪くはなかったと思います。ただ次回は、もう少しアクの強さが欲しいところですね。神々役での唯一の日本人、藤谷佳奈枝さんは悲痛な役どころが力強くふくよかさを持って表現されていたと思いました。


エストロ・ヤノフスキ、週末のブルックナー5番もかなり期待できそうですが、、、当日券はでるようですが、僕は今日はロックバンドのディープ・パープルのチケット押さえちゃったしなあ。日曜日は、滅多に実演機会のないショスタコーヴィチ13番・新日フィルとの選択で・・・うーん、迷いそうです